本来部屋で静かに書物を執筆しているはずの文豪の名前を冠し、派手にバトルを展開しちゃう話題の『文豪ストレイドッグス』。
ところでみなさん、そもそも彼らの元ネタ、どれくらいご存知ですか!?
今回は、文ストの元ネタとの関係を、わたしの独断と偏見により考察しちゃいます♪
意外と有名どころ【中島敦】

主人公の元ネタ文豪・中島敦の名前はピンとこなくても、人虎の異能力の元ネタとなった作品『山月記』は、国語の教科書でおなじみ!
簡単にかいつまんで言えば、自尊心を膨れ上がらせたあげく人の輪で生きられず、虎となってしまった人間のかなしいストーリーです。
敦くんの異能力「月下獣」はまんま『山月記』。
人に恐れられ、自分の中の「獣」を飼いならすことができずに孤児院を追われてしまった敦くん。
『山月記』の人虎は、虎になってからようやく自分のふがいなさに気付き、それを再会した旧友に伝え、ひとり去っていきます。
敦くんの、過去との折り合いがなかなかつけられないで悩むところや、なにより自分を省みずに危険を冒してしまう優しさは、このあたりに由来しているのかなあと思います。
仲間たちに救われて、文ストの敦くんは『山月記』の人虎にはたどり着けなかった領域に行き着くのだろうなと思うと、ちょっとしんみり。
異能力名が作品由来じゃない!?【国木田独歩】

お次は、太宰さんの相棒であり「理想」を掲げる国木田さん。
(現時点で)彼だけ、よくよく考えたら作品と関係ない異能力名がついてるんですよ~!
しかも自分の名前入っちゃってる(笑)
「独歩吟客」って、文豪・国木田独歩の数あるペンネームのなかのひとつだったそうです。
そして、彼は作家であると同時にジャーナリストでもあり、実際に理想主義者だったんですね。
だから、あの国木田さんの「理想」手帳はまさしく国木田さん(笑)
異能力「独歩吟客」も、「理想」を「現実」にするという、理想主義者としてもっともそれらしい異能力!
しかも、第6話・7話で出てきて、国木田さんの心を翻弄していった美人なお姉さん・佐々城信子さん。
実際の彼女は独歩の奥さんだった方。
しかし独歩のあまりの理想主義かつ男尊女卑に堪えきれずに早々に離婚してしまったらしいです(笑)
国木田さんの手帳の女性に対する「理想」があんまりひどすぎる、と太宰さんや敦くんから白い目で見られるシーンがありましたが、あれも史実に基づく描写だったわけですね。
そう考えると、分ストの世界って膨大な史実を絡めつつ造られているというわけで、それだけでもう唸ってしまいますね!
本当は男性文豪!?【泉鏡花】
最後にどうしても取り上げたかったのが、鏡花ちゃん!
かわいいかわいい鏡花ちゃんですが、実は元ネタの文豪・泉鏡花はれっきとした男性!
鏡花ちゃんの異能力「夜叉白雪」は、鏡花の戯曲『夜叉ヶ池』の登場人物である龍神「白雪」が元ネタだと思われます。
白雪は「夜叉ヶ池」に封じられていた、大水を起こす龍神。
最終的には人間たちが勝手に起こしたいざこざがきっかけとなって封印を解かれ、愛する恋人のもとへ飛び立っていってしまいます。
その結果、村は大洪水で押し流されてしまうというお話。
鏡花ちゃんの持つ「自分では制御しきれない圧倒的な力」という部分で一致しますね。
なぜ泉鏡花だけが性転換(笑)されてしまったの?
そう、気になるのはそこ!
わたしが目をつけたのは、文豪・中島敦がエッセイ『泉鏡花氏の文章』のなかで、彼を絶賛している点。
「日本人なら泉鏡花を読みなよ」という感じで(笑)
元ネタ:【紙の本を読みなよ by『PSYCHO-PASS』槙島聖護】
このことから、「敦くんと心を通わせる存在=ヒロイン」という位置づけとして、鏡花ちゃんが生まれたのではないでしょうか?
違う角度からも楽しめる!
なにげなく観ているだけでも楽しい文スト。
文豪を掘り下げるとさらに愛着が沸いて楽しみが倍になりますね♪
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